原子番号（atomic･No.） 13
原子量（atomic･weight）･26.98

アルミニウムは地球上に広く多量に存在し地球表層部では酸素，珪素に次いで第３位で，金属元素では第１位である。クラーク数は7.56である。アルカリ金属，アルカリ土金属，鉄などのアルミノケイ酸塩（例えば，長石，雲母）の主成分として岩石や土壌中にあり，風化するとカオリンや粘土となる。また酸化アルミニウムの鉱物（コランダム，サファイア，ルビー）は宝石として珍重される。アルミノケイ酸塩からアルミニウムを製造することは困難なので，ボーキサイト（水酸化物）から酸化アルミニウムを作り複フッ化物（氷晶石）の溶融塩電解により大量生産し，更に電解によって精製する。

物理的性質

銀白色の軟らかい金属，展性，延性に富み，箔やワイヤーに加工容易である。性質は純度によってかなり異なるが99.996％位のもので以下のようである。比抵抗2.6548×10⁻⁶Ω･㎝（20℃）で純度が下がると抵抗は増大する。また熱処理効果はないので機械的性質は加工率によって変化させる。

化学的性質

空気中では酸化物の薄膜を生じ内部は侵されない。空気あるいは酸素中で加熱すると，厚い板の場合，表面が酸化されるだけであるが，箔の場合強い光を放って激しく燃焼する。空気中での燃焼の際は酸化物のみでなく窒化物も生成する。ハロゲンと作用して塩素，臭素中では激しく燃焼して塩化物，臭化物を生ずる。純粋な水とは反応しないが，酸素を含む通常の水とは徐々に反応し侵される（不純物としてのNa，Fe，Cuの存在により更に腐食される）。粉末は100℃で水を徐々に分解し，高温では激しく水蒸気と反応して水素を発生する。H₂O₂と容易に反応してAl(OH)₃となる。希塩酸，濃塩酸にはH₂を発生して容易に溶ける。希硫酸にはゆっくり溶ける。濃硫酸とはSO₂を発生し反応する。希リン酸には容易に溶ける。硝酸と反応する時は濃度により異なった反応が起こる。

○5〜20％の硝酸とは25〜30℃に於いてAl＋4HNO₃→Al(NO₃)₃＋2H₂O＋NO

○酸が大量に存在すると窒素や硝酸アンモニウムを生ずることがある。

○濃硝酸の場合，表面に酸化物の膜ができいわゆる不動態を生ずる。アルミニウムはNaOHと急激に反応して，アルミン酸アルカリと水素を生ずる。炭酸アルカリとの反応で二酸化炭素と水素を発生する。中性塩水溶液は酸素の存在下で徐々にアルミウムを侵す。

用途

展延性に富むので板，箔，棒，線，管，型材などあらゆる形状に加工できる。飛行機，自動車，船舶，鉄道などではその軽さを活用してる。ブスバー，鉄心ケーブル，送電線はその電気の良導性を生かしている。また，化学器具，食品工業食器類にも利用されている。ペイントとしての塗付，溶射による鋼材表面の防食被膜に利用される。また箔を包装材，断熱材として使用している。建築材料としての用途も大きい。合金元素としては鉄鋼の脱酸剤および添加元素，アルミニウム青銅，マグネシウム合金，亜鉛合金など種々の合金に利用される。

その他の形状も承っております。ご相談下さい。

アルミニウム合金

Al-B （焼結） 各種タブレット，ターゲット承っております。ご相談下さい。
Al-Cr （溶融および焼結） 各種タブレット，ターゲット承っております。ご相談下さい。
Al-Cu （溶融および焼結） 各種タブレット，ターゲット承っております。ご相談下さい。
Al-Mg （溶融および焼結） 各種タブレット，ターゲット承っております。ご相談下さい。
Al-Si （溶融および焼結） 各種タブレット，ターゲット承っております。ご相談下さい。
Al-Ta （溶融および焼結） 各種タブレット，ターゲット承っております。ご相談下さい。
Al-Ti （溶融および焼結） 各種タブレット，ターゲット承っております。ご相談下さい。

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